en | ja |

オーストラリアではコミュニティリーガルワーカーの業務が不可欠です。社会で最も不利な条件下で、孤立した生活を送る人々に対して法的アドバイスを提供するだけでなく、法制度とコミュニティ間の仲介者として、法的プロセスにアクセスし易くするとともに、双方の信頼関係構築をサポートしています。

Client

Aboriginal Legal Service (NSW/ACT)

Services

SharePoint Online, PowerApps, Power Automate

Industry

Non-for-profit legal service

Organisation Size

Medium

Country

Australia

背景

弁護士が社会福祉士やコミュニティワーカーと協力し、サポートが必要な人々の立場を理解した上でアドバイスとカウンセリングを提供します。またこれを限られた予算で効果的に行うため、定期的に学生ボランティアやインターンを雇い教育しています。

多くの非営利団体と同様に、資金調達が不安定で予算が限定されているため、ITへの対応は何年も後回しにされてきました。また、経営陣によるクライアント業務の重視とリソース不足も要因となり、新たなデジタルテクノロジーへの移行が検討されることもなく、スタッフは非効率的な業務への対応を余儀なくされていました。

“「私たちはEngage Squaredの支援により、現場の効率化だけでなく、時間とコストの大幅な削減に成功しました。」最高執行責任者のMichael Higgins氏は述べています。”
最高執行責任者:Michael Higgins

課題

コミュニティリーガルサービスのスタッフは地域に広く分散されおり、Aboriginal Legal Service(ALS)では、250人のスタッフがニューサウスウェールズ州とオーストラリア首都特別地域の25か所以上の拠点に配置されているほか、Legal Aid Queenslandでは400人のスタッフが、テキサス州の3倍規模の地域に向けて、州内14か所の拠点からサービスを提供しています。

レガシーITシステムはデジタル上の孤立という複合的な問題を抱えていました。モバイルアクセスは不可能か、本社スタッフのみに利用が制限されており、シニアスタッフはメール以外の手段で地域スタッフと効果的にコミュニケーションを取ることができません。マニュアル中心の業務では、管理業務を完了するために郵便物の到着を数日間待たなければならないこともあります。煩雑な業務、不十分なシステムとプロセス、そして物理的な孤立が、地域スタッフの意欲を低下させ、離職率の悪化をもたらす可能性がありました。

“「チームは今や、ニューサウスウェールズ州とオーストラリア首都特別地域の26拠点でのサービス提供とアボリジニのコミュニティメンバーとの連携を、各段に効率化するシステムを手にしています。」”
最高執行責任者:Michael Higgins

解決策

Office 365

これらの課題に対処するため、Engage SquaredはALSと連携し、働き方の変革に向けた一連のテクノロジー施策の計画を支援しました。SharePoint Online内の最新コミュニケーションサイト上に当社IPを加えたスタッフ向けポータルを立上げ、Power Appsを用いて高度な機能を追加し、Yammer上での社内コミュニティを構築に協力しました。

新たなALSイントラネットはモバイル優先のケイパビリティが導入された非常に革新的なもので、Office 365を用いて異なる拠点のチームを連携させることが可能です。またこれによりALSは、スタッフや住民による成果を正しく評価し、過去の経験から活きた情報を共有することができます。

設計フェーズではスタッフの要件に対応した明確なユーザージャーニーが策定されました。個々のスタッフはパーソナライズされたビューを持ち、現場要件に合わせて変更することが可能です。ホームページにはサービス提供に関するガイドラインが表示され、誰の目にも留まるよう設計されています。またモバイルチームが出張する際は、必要な情報に素早くアクセスし、最適な結果をモバイルデバイス上で表示することができます。リーダーシップチームとも効果的に連携しており、スタッフは支援されているという実感を持ちながら、判断を仰ぐことができます。

“「モバイル優先のSharePoint Onlineプラットフォームにより、拠点で必要とされるすべての情報にチームがアクセスできるだけではありません。組織全体におけるコミュニティの成果を評価し、変革への勢いを高めることができます。」”
最高執行責任者:Michael Higgins

効果

地域拠点は自拠点の情報を管理するだけでなく、裁判の期日などの重要な運営情報に加えて、成功事例や注目すべき地域、弁護士、先住スタッフなどの情報を共有します。

コミュニティからの情報は素早く本社に送られ、法務や政策業務に活かされる一方で、社内業務の改善に繋がっています。さらに、新たなシステムにより拠点を越えて実務が統合され、知識共有が進み、速やかな課題解決が実現されました。また、チャネルを経由してコミュニティの成果も共有されています。

  • 8週間のPower Appsプロジェクトにより年間25万ドルを削減
  • スタッフの意欲を向上し人材を確保
  • 効果的なコミュニティサービスに不可欠な情報の可視性を向上

Aboriginal Legal Service(ニューサウスウェールズ州/オーストラリア首都特別地域)を支援したテクノロジー

SharePoint Online
Microsoft SharePoint Onlineは、ウェブサイト構築が可能なクラウドベースのサービスで、情報を安全に保存、アクセス、管理、共有することができます。また高度なコラボレーション環境では、組織内外のユーザーが連携し、あらゆるデバイスから文書を共同で編集することができます。
Power Automate
Microsoft Power Automateは、アプリおよびサービス間の自動ワークフローを作成することにより、タスクを合理化できるサービスです。これにより、ファイルの同期、通知の受信、データ収集などが可能となります。ローコード、ドラッグアンドドロップツール、膨大な構築済みコネクタを用いて、繰り返しの多いタスクや日常業務を簡単に自動化することができます。
Power Apps
Microsoft Power Automateは、アプリおよびサービス間の自動ワークフローを作成することにより、タスクを合理化できるサービスです。これにより、ファイルの同期、通知の受信、データ収集などが可能となります。ローコード、ドラッグアンドドロップツール、膨大な構築済みコネクタを用いて、繰り返しの多いタスクや日常業務を簡単に自動化することができます。