Client
CCI Group, Inc.
Industry
Financial Services
Country
Japan
Services
Microsoft 365 Copilot
Microsoft 365 Copilot Studio

Microsoft 365 Copilot と、エージェント活用を三部門連携で推進する事務局の皆さま
今回インタビューを行ったのは、写真左の田村さま(システム部)、写真中央右の中越さま(マーケティング部)
中越:当社では、「現状の人員体制を維持しながら、ビジネスや提供価値を拡大する」という経営方針のもと、高付加価値業務へシフトしていく手段として生成AI(Microsoft 365 Copilot)の導入を決めました。2024年に約100ライセンスからスモールスタートし、業務効率化やアウトプットの質がどう変わるのかを確認しながら、段階的に展開しています。現在は約1,000ライセンスまで拡大しました。また、ライセンスは指名制ではなく挙手制を採用しています。実際の業務の中で価値を感じた人が主体的に使う形にすることで、無理なく活用が広がってきました。試行を重ねながら、本当に必要な人数や活用領域を見極めている段階です。
田村:当社の社内システム基盤はMicrosoft 365を中心に構成されており、Teams、Excel、Word、PowerPointといったアプリケーションは日常業務に深く根付いています。データもSharePoint OnlineやOneDrive for Businessに集約されているため、既存の業務環境との親和性が高い点が大きなポイントでした。UIを変えずにAIを利用できることでスイッチングコストが低く、「使わない理由がない」と感じています。業務の流れの中で自然にAIを呼び出せる「UI for AI」の思想や、接続性、操作性の高さも、Microsoft 365 Copilotを選択した理由の一つです。
中越:Microsoft 365 Copilotの活用をマーケティング部、システム部、経営企画部の三部門連携で推進しています。マーケティング部が現場起点でユースケースを描き、システム部がセキュリティやリスク面を整備。経営企画部が経営戦略との整合を担うことで、個別最適に陥ることなく、全社視点での生成AI活用を実現しています。各部門の強みを活かした体制が、実践的かつ持続的な推進を支えています。
田村:実際には三部門だけでなく、CCIグループのコンサルティングメンバーも若干名含めた体制で取り組んでいます。社内活用にとどまらず、将来的に地域の顧客支援やノウハウ提供までを見据えているため、今の段階から知見を蓄積できることには大きな意味があると感じています。
中越:当社では、生成AI活用によって得られた知見を社内に閉じるのではなく、地域や顧客へ還元していくことも重視しています。北陸3県への想いは前提にありつつも、その範囲に限定せず、全国の金融機関や地域企業への展開も視野に入れています。「広げながら還元する」という考え方が近いかもしれません。社内では長年にわたりDXや業務改革に取り組み、ペーパーレス化や効率化を通じてノウハウを蓄積してきました。そうした経験を地域企業へ提供できることが、当社のコンサルティング力の起点にもなっています。生成AIは、業務効率化だけでなく、お客様との会話の入口としても活用され始めています。
田村:Microsoft 365 Copilotの活用に向けて、Engage Squared社の協力のもと、チャンピオン活動を実施しました。チャンピオン活動では、その後の「自走」がポイントになりますが、チャンピオン同士の交流は、ランチ会やViva Engageへの投稿をきっかけに自然と生まれています。「最近どう使っているか」といった会話から施策につながるケースも出てきました。地域や部署を越えたつながりが広がる一方で、物理的な距離は課題でもありますが、Viva Engageを活用しながら「一人で抱え込まず、複数人で相談しながら進める」状態として、よい循環を維持していきたいと考えています。
田村:事務局からの連絡はTeamsで十分に行えていましたが、利用者同士の交流や逆方向のコミュニケーションは見えづらい状況でした。Viva Engageは気軽に投稿でき、部署を越えたつながりを生みやすい点が特長です。まだ文化が固まっていないからこそ、心理的ハードルを下げ、自由に形を作れる場として導入しました。
中越:使い分けを深く考えすぎる必要はないと思っています。まず試してみて、合わなければTeamsに戻せばいい。Viva Engageでは、Teamsでは生まれなかった投稿やリアクションが広がり、結果的に「もっと早く始めればよかった」と感じています。
田村:Engage Squared社の協力のもと、当社では、エージェント開発をシステム部任せにするのではなく、市民開発者であるエンドユーザー自身が主体となって進めています。実際の業務をよく理解している本人が作る方が、業務特有の細かな要件や判断基準を反映しやすく、システム部を介した場合に生じがちなコミュニケーションコストも抑えられます。ユーザー起点でアイデアを拾い、POCまでを素早く回せる今の進め方が、当社には合っていると感じています。
中越:少し言い方は強いですが、「ビジネスで使えないものを作るほど無駄なことはない」と思っています。だからこそ、エージェント開発も「ユーザーが本当に欲しいもの」から始めることが重要です。一時的に盛り上がっても、現場で使われなければ意味がありません。これまでの試行錯誤や失敗を通じて、最終的に価値を生むのはユーザー起点の取り組みだと実感しています。ユーザー自身が作り、試し、改善するプロセスこそが、実践的なエージェント活用につながると考えています。ユーザー起点の考え方はEngage Squared社とも方向性が一致しており、プロジェクトを円滑に進めることができています。その点はついて非常に感謝しています。
①広報部門支援エージェント
②人事部門支援エージェント
中越:推進の立場として感じているのは、「やってみないと分からないことが多い」ということです。まず試し、見えてきたギャップを言語化し、スモールスタートで前に進めることが重要だと思います。当社は、それぞれの地域に根づき、その土地に培われた歴史や文化を大切にしながら、コミュニケーションやコラボレーション、イノベーションを通じて独自の未来を構想してきました。ROIに悩まれる方も多いと思いますが、生成AIは目的ではなく、社員や地域、お客様の価値を高めるための手段です。地域から生まれる挑戦を、未来への期待へとつなげる――その積み重ねが、私たちの目指す「ビジョナリーリージョン」の実現につながると考えています。
田村:生成AIの導入は一度きりで終わるものではなく、粘り強さが求められます。使う側が何に困っているのかを理解するには、日々の対話の積み重ねが欠かせません。推進役が一人でも諦めずに動き続ければ、取り組みは前に進むと感じています。