Client
Australian Taxation Office
Services
SharePoint Online, Power Automate, Power Apps
Industry
Government
Organisation type
Large
Country
Australia
職員と部門の強いつながりを維持し、透明性を確保するとともに、ビジネスデータへのアクセスを円滑化することが、お客様の要望でした。
ATOはエンタープライズポータルとコラボレーションプラットフォーム(最先端のイントラネットサイト)の利用により、地域や部門の境界線を越えて組織を統合し、老朽化しサイロ化したテクノロジーに存在するデータのOffice 365クラウドへの移行が実現できると考えていました。Engage Squaredはこのプロジェクトを支援し、協力してソリューションを実現させ、生産性を大幅に高め、従業員エンゲージメントと満足度を重視する新たな時代を切り拓くことに成功しました。
組織を越えたユーザー検索と職員の定期的なコミュニケーションを可能にするため、ATOでは3つのプラットフォームが運用され、それぞれが独立して稼働していました。既存のシステムでは最新のブラウザが十分に活用されていなかったほか、部門間の透明性が欠如し、重要な情報も組織内の複数チャネルに分断されていました。このため職員には、所属部署に殆ど関係のないアップデートやプロジェクト情報に関するメールが次々と送信されていました。
各種個人データは別々のシステムに保存され、複数個所から収集する必要があったため、従業員情報へのアクセスは手間のかかる煩雑なプロセスでした。
職員同士のやり取りや連携が困難であったことに加え、局内文書へのアクセスや重要情報およびアップデートの共有を行うための集約型プラットフォームがないことが、組織内に社会的断絶を生じさせていました。
サイロ化されたレガシープラットフォームの利用継続は、知識の効率的な共有や再利用の障壁となっていただけではありません。局内のユーザーエクスペリエンスは、ATOが一般向けに提供するユーザーエクスペリエンス基準とはかけ離れた状態でした。
Engage Squaredは、Office 365/SharePoint Onlineイントラネット構築に向けた非公開の入札プロセスを経て選出されました。イントラネットはATO職員に適切なニュースと情報を提供する、信頼できる唯一の情報源の構築が目的でしたが、さらにプラットフォームの利用によりネットワークと接続を確立し、国内の知識共有を大幅に促進するとともに、広範な組織におけるコミュニケーションとつながりを向上すると考えられていました。
プロジェクトは3か月で実現する必要がありました。短期間で高品質なソリューションを実現するために、アジャイルプロジェクト方法論が採用されました。実用最小限の製品(MVP)構築を最終目標として、Engage SquaredとATOは各フェーズのイテレーションを共同で実施しました。
3か月後、大規模なユーザー受け入れテストを経て、100%レスポンシブかつカスタム化されたSharePoint Onlineイントラネットサイトが本番環境に展開されました。モバイルかつクラウドベースのイントラネット開発により、ATO職員は場所やデバイスにかかわらず情報にアクセスできるようになり、柔軟性と効率が飛躍的に向上しました。
集約型プラットフォームは、信頼できる唯一の情報源を提供するだけでなく、局内ニュースやプロジェクト情報に円滑にアクセス可能で、面倒な作業は一切必要ありません。コンテンツはパーソナライズされ、職員の所属部署や地理的条件に応じて対象が絞られるだけでなく、ホームページには毎日最新の情報が掲載されます。
分散型の公開モデルをサポートするMicrosoft Flowを統合することで、ATO職員は見た目と使い勝手が同じ内蔵型テンプレートを利用して、コンテンツを作成およびアップロードすることができます。送信と同時に自動承認プロセスが局内コミュニケーションチームに通知され、コンテンツの確認とイントラネットへの公開が行われます。このモデルによりコミュニティチームの作業負荷が軽減され、同時に最新のニュースとアップデートが継続的に提供されるようになりました。新たに導入されたプラットフォーム上で、職員は積極的にコンテンツを作成し共有できます。画期的な方法でのオンライン接続が実現され、知識共有は活性化し、部門を超えたネットワークが構築されました。
統合的な「人材ディレクトリ」の開発を通じて、職員の詳細情報を検索するのに要していた時間は、1分強から30秒へと大幅に軽減されました。1日で実施される13,000件以上の検索に換算すると、年間で約55,000時間、150万ドルの削減に相当します。
また、36か所の支社におけるネットワークへの接続性と構築力が向上し、職員はオンラインで連携して働くことが可能となりました。